院長挨拶

ご挨拶

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 皆さんこんにちは。
 このクリニックはこころの病気の診断と治療に主眼をおいていますが、同時に病気を抱えた自分とどう付き合っていくかにも重きを置いています。というのも、こころの病は慢性の経過をたどることが多いからです。もちろん過度な心理的負荷によって一過性に不調をきたしただけの方も一定数いらっしゃいます。そのような方は少し休養を取ってこころの痛み止めを使えば短期間で回復していきます。とはいえ長く患っている方も多く、そんな方はやはり自分との付き合い方が重要です。

 自分との付き合い方のポイントは、まず自分を知ることです。ギリシアの哲人ソクラテスも「汝自身を知れ」と言っているのは有名ですよね。「自分を知る」ということは簡単そうで実は非常に難しいことです。それは自分に関する多くの雑音が入ってくるからです。大きく他人から入る雑音と自分から入る雑音があり、他人からの雑音として他人からの情報をうのみにして自然に信じ込んでしまっていることがあります。とりわけ身近な人からの評価はそのまま真実のような顔をして居座ります。そしてもう一つは自分から来る雑音です。これは過去から来るものですが、過去は良かったのに今はこんなみじめな自分になってしまった。これは自分ではない、と自分を憐れんでしまいます。一方で過去からずっとひどかったから変わるはずがないと自分を憐れむ場合もあります。いずれにせよ過去に縛られ、ゆがめられている可能性があります。しっかり実際の自分を知っていきましょう。そして2番目のポイントは、自分にやさしくすることです。患者さんの多くは自分のことを嫌い、否定しています。もちろん、こうありたいという自分から外れてしまっているので、自分に対してネガティブになるのはわかります。しかし、自分を嫌ったまま幸せを感じる道理はありません。一生自分からは逃げられない自分だからこそ自分に対して友好的立場を取ってほしいものです。自分に対する間違った期待を外してあげることが大切です。3番目のポイントは自分自身と距離を取るということです。自分から離れたところに自分の視点を持ち、そこから自分のこころの動きも含めて自分の営みを眺めるということです。そこにしっかり居場所が設けられると、静かな心で自他を見ることができるようになり、1番目、2番目のポイントも押さえやすくなります。

 以上、自分との付き合い方のポイントをお話しましたが、頭ではわかってもなかなか実践は難しいものです。私の役割はその過程を見守り、時に励まし、勇気づけることだと思っています。


 世の中はますます非人間的な社会になりつつあります。その中で傷つき、こころが折れそうな方、又は折れてしまった方、よかったら一度受診してみてください。

小林 弘幸

小林院長のプロフィール

[名前]
小林 弘幸
[略歴]
平成 3年 富山医科薬科大医学部 卒業
平成 5年 名古屋大精神科 入局
平成 7年 名古屋医療センター 勤務
平成12年 大湫病院勤務
平成23年 山内メンタルクリニック院長 
令和 元年 木洩れ日こころのクリニック院長

大学、総合病院、精神病院、クリニックを通して、うつ病、神経症、統合失調症、依存症、認知症など様々な患者さんを診てきました。微力ながら「一隅を照らして」いきたいと思います。
資格等
精神科専門医
精神保健指定医
精神保険医